頭と心のバランス
2008-08-03
先日、あるキャスティング事務所へ行った時のこと。これから製作される、ある映画の台本を読ませていただくことが出来ましたが、今回はキャスティングに応募するのを止めました。
年齢的、役柄的にも応募できる役はありましたが、作品自体が自分にとっては、あまり魅力的ではなかったからです。
映画に出演できることは、俺にとってとても嬉しいことです。以前(ほんの数ヶ月前)なら、どんな作品のどんな役でも、応募できるものがあれば“とりあえず”プロフィールを提出していました。何とか仕事にありつき「映画に出演したい」からです。
しかしそれではやっぱりいけないんです。「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」的な考えだと、実際いつまでたっても当たりません。長い間、その部分での頭と心の葛藤もすごくありました。
例えば・・・
頭:とりあえず何でもいいから出るべき、応募すべきだ。
心:自分が「やりたい、関わりたい」と思う作品や人にアプローチすべきだ。
という感じです。
でもやっと、その葛藤のトンネルを抜け始めたような感じがします。
出演の依頼をしていただくのはとても嬉しいし、今の俺がそれを断ると言うのはあまりありません(よほど不安そうな仕事や、エキストラはやりませんが)。しかし自分からアプローチするというのはまた話が違ってきます。自分から行くなら「行きたいところ」に行くべきだと思います。
何故変わることが出来たのか・・・?
いろいろな方と出会うことが出来、一緒に仕事をさせていただくことが出来、その中で沢山の刺激を頂きながら学んで来れたことが大きいです。
人によって関わり方はまちまちですが、関わることが出来たみなさんには感謝の気持ちで一杯です。
Message
2008-07-15
今週末に開催されるイベント『スター・ウォーズ セレブレーション・ジャパン』。俺の出演する「ヤング・ジェダイ・アカデミー」の台本を読んでいてスゴイなと思うことがあります。この「ヤング・ジェダイ・アカデミー」自体、子供達が主役なのですが、子供が主役だからといって、決して「お子ちゃま用」の作りではないことです。
イベントにおいても、子供参加のブースとなると、「子供を子供としてしか扱わない」作りのものがイメージされがちかと思いますが、「ヤング・ジェダイ・アカデミー」は違います。
人間として学ぶべきこと、大切にすべきことがしっかりと盛り込まれています。
舞台にしろ映画にしろ、楽しんでもらうことはもちろん大切ですが、それと同時にちゃんとしたメッセージがあることも同じくらい大切だと考えています。それなくしては、やはり『何が言いたいのか、何を伝えたいのか』が発信されずに終ってしまうと思うのです。
俺は自分の出演するブースのアトラクションが子供が対象であるとは言え、決して幼稚だとは思いません。むしろ子供達にはストレートにメッセージを、そして子供達を見守る親御さんたちには子供達が活躍するのを通してメッセージを感じてもらうためのものでもあると思います。
参加してくださる沢山の方々に楽しんでいただくのはもちろんです。しかしその中身が薄っぺらなものであれば、記憶には残らないと思います。
楽しんでいただくと同時にメッセージをしっかりと伝える。これが自分の仕事であると思っています。
笑えば楽しくなるものです
2008-07-04
今日はスゴイ人を見かけました。良くない意味でスゴイ人を。その人はとんでもないほどに姿勢が悪く、背中は曲がり、肩は落ち、首が前に出て頭は下を向いたまま・・・。足取りは「どうしたらそうなるのか?」と聞きたくなるほど重かったです。一応スーツは着ているものの、生気が全くありません。「仕事をする人」には全く見えませんでした。果てしない疲労感と虚無感に包まれているその姿からは、暗く重いエネルギーが溢れ出していました。
何が彼をそうさせるのか?彼に「希望」は無いのか?“生きる力”は無いのか?毎日何を思って生きているのか?彼の楽しみは何だろうか(というか、あるのだろうか)?様々なことが一瞬で俺の頭の中を駆け抜けます。
そして次に思うのは、「普段、笑うことはあるのだろうか?」
『笑う』ことの効用は、思っているよりも大きいのです。試しに、全く面白い事が無くても、無理やりにでも笑ってみていただきたい。きっと気分が変わり、気持ちと体が楽になって、『楽しい』『面白い』という感情が誘発されます。
ほんの少しでも感情が動いたらこっちのもの。感情が、見えるものが、感じることが、どんどんと変わっていきます。
喜びと血と汗と涙
2008-07-01
「KABUKIの城」の千秋楽に荒木先生が、アカデミーの講師の方々、生徒さんたちと一緒に観劇してくださいました。そしてアカデミーの掲示板に写真付きで今回の舞台ことを紹介してくださっていました。
何ともありがたいことです。

さすがに多くの生徒さんを指導されている方と、その先生の下に集まっていらっしゃる方々。とても温かい言葉で力強いメッセージをくださいました。
その言葉には、舞台に立つ喜びとその裏にある血と汗と涙を知っている人が発する何かがあります。
何故人を気遣うことが出来るのか?何故人や出会いや縁に感謝することが出来るのか?何故人を喜ばせることが、感動させることが出来るのか?
「喜びとその裏にある血と汗と涙を知っている」からだと思います。技術的なことだけではない。自分が身をおくその世界で真剣に生きる人のみが感じるものがあります。
荒木先生の言葉からも笑顔からもそれが滲み出ています。
「感謝しなさい」「許しなさい」「喜びを感じなさい」そして「それによって成長できるのです」
様々な本やブログなどでも良く見かけたりするような言葉ですが、頭で分かっても実践するのは難しいものです。俺も本番前に強くそれを実感させられ「まだまだだ・・・」と自己反省せざるを得ないことがあったりしました。
しかしそれを乗り越えることによってのみ、見える世界が確かにあります。いきなり環境が大きく変わるわけではありません。しかし『感じること』が全く変わります。今まで目の前にあっても見えていなかったものが見えるようになり、感じられるようになります。
そういったことを何度も繰り返しながら人間としても表現者としても前に進んでいくと思うのです。
Walking & Thinking
2008-06-21
一昨日、電車で寝過ごしてしまい帰りの電車がなくなってしまい、中目黒から家まで歩きました。途中「やきとん屋さん」で寄り道をしたりもしての約3時間、じっくりと考えに耽りながら歩いていました。しかしおかげで色々と客観的に物事を見直すことが出来、とても良い時間になりました。
稽古初めの読み合わせの後、俺は配役が変更になり、一から準備のし直し。考えてみると俺は見直しの時間があまりとれていませんでした。
やはり物事は「集中してやる」のと同時に「引いて見てみる・考えてみる」のも凄く大事です。部分と全体のバランスと役割を把握しなければ良い仕事にはなりません。もう一度原点から考え直し、検証しなおすことが必要でした。
普段は散歩するのが結構好きで、ぶらぶらと歩きながら色々と考えたりもします。しかしここ最近はそういった時間があまり取れていませんでした。生活にメリハリをつける為にも「ゆったりした時間」と言うのは必要です。時間や仕事に追われてばかりいるのは良くありません。物の見方が狭くなり、余裕もなくなりがちになります。
貴重な3時間の「Walking & Thinking」でした。
おかげで昨日は、自分にとってこれまで模索していたものが一つの形になった実感のあるものとなりました。
そして自分の目を開かせてくれた方々にも感謝の気持ちを持つことができました。
本番まで残り数日、ラストスパート。
座右の銘
2008-06-15
何日か前のこと、テレビを観ていた母が、「あんたの座右の銘は何?」
と聞きました。
一つは『為せば成る』。これはその時丁度かかっていた番組に出ていたみのもんたさんと一緒。
そしてもう一つは、『情熱は全てを可能にする』です。
この言葉はこのブログのプロフィールのところにもあります。自作です。以前劇団にいたときにパンフレットに載せるキャッチコピー用に作ったものです。
俺は元来不器用です。おそらく一つのことを修得するのに他の人よりも多くの時間と労力を必要とします。
そして世渡りも上手い方ではありません。口下手でもあると思います。(何だか俳優としては致命的な気もしますが・・・)
俺は「情熱」と言う言葉が好きであり、とても大事にしてもいます。そしてこれ無しには俺の仕事は一つも成立しません。好きなこと、やりたいことであれば、情熱は自然と掻き立てられ、動き出さずにはいられなくなります。
情熱<ここから俺の独自の解釈になります>
情は心。心が青いと書きます。この“青”は俺には晴れ渡った空の青さ、澄み切った海の青さを連想させてくれます。純粋さ、無邪気さにも通じていると思えます。自分の奥底にある着飾らない心。
熱は文字通り、“温度”です。どれだけ熱く燃えているのかが重要です。それは想いの強さと比例します。
情熱がどんどん新たなエネルギーを作り出し、想いと行動を加速させ不可能と思えるようなことでも可能にすると俺は信じてやっています。
杖術(じょうじゅつ)が面白い(^^)
2008-05-26
毎週月曜の夜は杖術の稽古に通っているのですが、これがやればやる程面白く、はまっております。俺はまだ審査を受けていないので無級ですが、稽古に参加するたびに新しい発見があり、疑問も一つづつ解けていきます。今日はまた一つ新しい型を執拗に練習しました。「引提(ひっさげ)」という型です。きちんと正しい理合い(根拠)に基づいて、正しい杖と体の使い方をすれば、技も相手との間合いもスムーズに正しいものとなります。頭と身体と感覚を同時に目一杯使うのは、時に混乱もしますがやっぱり楽しいです。武道から学ぶべきことは本当に沢山あります。俳優の訓練にと言う観点から見ても非常に大切なものが沢山あります。芝居と共通する要素も多いです。
俺のブログに「リラックスと集中」という検索で訪れてくれる人もいるのですが、その「リラックスと集中」も武道には必須の要素です。集中していなければ稽古しても意味が無いし、ガチガチで堅くなっていては身体は動いてくれない。一つ一つの動きや技がセリフだとしたら、そこには必ずそれを支える理由(根拠)がある。
また、型は一つのコミュニケーションでもあると思うので、独りよがりでは成立しません。
俺としては武道は日本人が継承して後世に伝え残していくべきものだと思っています。そして日本人の俳優であれば、何か一つ(二つでも三つでもいいですが(^^))武道を身に付けておくべきだとも思います。





